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008) Q&A 01 : 日本製HAL9000が実現されるという説の真意は? |
その説は スーパーコンピュータを取り巻く現状からの認識であって、一種の比喩にすぎなかったようだ。HAL9000 の実現性について本気で語るなら それは人工知能 (研究) の見地から判断すべきことであり、この分野での日本のレベル如何ということになる。ただ、「日本製HAL9000」 が仮に実現されたとしても 米国などでは (例の) 国益あるいは自国の企業保護の名目で 「日本製HAL9000」 の導入を見送ると思われるので、ここはひとつ、「技術立国」 再建のためにも日本で大いに活用してもらいたいものだ (←既に実現されたようなニュアンスです)。 なお、SFドラマであるなら 「日本製HAL9000 (のような存在)」 は既に実現されている。それは、以前NHKで放送された 「オアシスを求めて」 (1985年) に登場する 「R7」 という存在だ。スペースコロニー計画や日本の未来に大きく関わっていくという設定である。 このドラマには、「月」 がキーワードであること、コンピュータの 「反乱・狂気」 がテーマであること、及び 極秘裏に進められた国家的プロジェクト との対決姿勢などから、「2001年/2010年宇宙の旅」 類似の主張が読み取れる。 しかし、このドラマには更なる 「隠しだま」 が用意されていた。「R7」 の実質的な支配者である 「R8 (クローン人間)」 という存在だ。「2001年/2010年宇宙の旅」 においては、チャンドラ博士、フロイド博士 (時の政府の意思を代弁したともいえる)が常に HAL9000 の背後にいたが、「オアシスを求めて」 は、「R7」 の背後に敢えてクローン人間を置くことで 「反乱・狂気」 の度合いを増幅させている。物事をネガティブにとらえた 「作品」 が好みの方 (筆者も含む) には特にお勧めのドラマである。
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参考 | ||
2001年宇宙の旅 (早川書房) 2010年宇宙の旅 (早川書房) 2001 A Space Odyssey (MGM) 台本(Internet Resource Archive) (*) 2001年宇宙の旅 (早川書房) から引用 (**) 2010年宇宙の旅 (早川書房) から引用 |
2001 A Space Odyssey (Paperback) 2010 Odyssey Two (Paperback) 2010 Odyssey Two (MGM.UA) 「オアシスを求めて」 (NHK) その他 |
Writer: masaakix Web site: http://www.masaakix.interlink.or.jp/