スターチャイルドはオリオン大星雲を見物していた?

1998年4月9日、アメリカのコーネル大学研究チームは欧州宇宙機関の赤外線望遠鏡衛星が観測したデータを分析し結論づけた。 「オリオン大星雲付近にも大量の水蒸気が存在する」 「水蒸気の発生量は、一日あたり地球上の全海水量の60倍にものぼる」 と。

太陽系は銀河系の中心部からのびるオリオンの腕と呼ばれる渦巻腕に属しながら2億5000万年かけて銀河の中心を公転する。1500光年かなたのオリオン大星雲 (M42,M43) と共に、、、

冬の星空の花形としてオリオン座の三つ星 (Belt) の左下 (Sword) に見えるこの散光星雲は、遠目には明るく静かなたたずまいであるが、しかし、その実体は極めて活動的だ。暗黒星雲に切り裂かれ、赤外線や電波が飛び交い、限界密度に達した星間ガスや星間塵が星の子供たちを誕生させている。

そしてここに、大宇宙で展開される星や生命の輪廻を見物している存在がいる。小説2001年宇宙の旅のスターチャイルド (星の子) である。 「外縁部をほのかにうかびあがらせているその形のない混沌が、いまだ星をかたちづくらない物質、いわば将来の進化の原料であることを彼は知っていた。(*)」

参考
National Aeronautics and Space Administration (NASA) Jet Propulsion Laboratory (JPL) The European Space Agency (ESA) 2001年宇宙の旅 (早川書房) 2010年宇宙の旅 (早川書房) 2001 A Space Odyssey (Paperback) 2010 Odyssey Two (Paperback) 2001 A Space Odyssey (MGM) 2010 Odyssey Two (MGM.UA) Script: Internet Resource Archive (*) 2001年宇宙の旅 (早川書房) より引用 (**) 2010年宇宙の旅 (早川書房) より引用

Writer: Masaakix Web site: http://www.masaakix.interlink.or.jp/

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