二人の 「ボーマン」 という名の船長

筆者と同年代の方なら、おそらく 「ボーマン」 という名の船長を二人ご存じだろう。一人は2001年宇宙の旅のデービット・ボーマン船長 (David Bowman Mission Commander)、もう一人はアポロ8号のフランク・ボーマン船長 (Frank Borman Mission Commander) である。もちろんスペルは微妙に違う。

アポロ8号 は人類初の月周回飛行をなしとげ、月の裏側を人類自ら初めて見ることが出来た画期的なミッションだった。個人的には人類初月着陸の アポロ11号 より興奮した覚えがある。記憶が正しければ、飛行士達が打ち上げ前のアポロ8号に向かう場面でビートルズのイエローサブマリン(*)が流れていたはずである。

当時の筆者は、学業をほったらかしにしてアポロの打ち上げをTVで観ていた口だ。TV中継は大概は深夜〜早朝になるので打ち上げの度に徹夜となる。そして、事情は良く分からないが、アポロ8号の飛行士達には 「なにか覚悟を決めた」 ような雰囲気があったように記憶している。

で、これら二人のボーマン船長を年代順に追ってみると奇妙な事に気がついた。

まず、小説2001年宇宙の旅は映画2001年宇宙の旅と同時進行、つまりシナリオとして書き進められ それが後に単行本になったものである。そして、映画2001年宇宙の旅が完成したのが1968年2月。アメリカや日本で公開されたのが1968年4月である。これに対し、アポロ8号の月周回ミッションは1968年12月21日の打ち上げによって始まる。

これらの事実が奇妙にうつるか否かは貴方の想像力次第です。

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(*) イエロー・サブマリン: ビートルズ映画(アニメーション映画)で使用された曲。音楽好きなビートルズが海底王国でライブ演奏をしていると、音楽嫌いなブルー・ミニーが攻撃してきた。そこでビートルズは、この平和な海底の楽園を守るために「平和な武器で応戦する(当時の反戦思想を取り入れている)」のである。この曲の内容にからめて、アポロ8号の月周回ミッションを 「何らかの攻撃(不測の事態)に対する応戦ではなかったのか」 ととらえるむきもある。

参考
National Aeronautics and Space Administration (NASA) 2001年宇宙の旅 (早川書房) 2010年宇宙の旅 (早川書房) 2001 A Space Odyssey (Paperback) 2010 Odyssey Two (Paperback) 2001 A Space Odyssey (MGM) 2010 Odyssey Two (MGM.UA) Script: Internet Resource Archive

Writer: Masaakix Web site: http://www.masaakix.interlink.or.jp/

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