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STAGE Launch Pad Saturn Mission Block I/II NASAが設立 (1958年10月) されたその直後、大型ロケット開発プロジェクトがスタートする。マーシャル宇宙飛行センターを舞台にしたサターン計画である。それが後のアポロ計画 (1961年5月〜) の土台となったことは言うまでもない。 サターン・ロケットはアメリカの大型ロケットの原点である。 |
Saturn I Vehicle , / Transporting S-I / Lifting S-I / サターンI型ロケットの第一段 (FIRST STAGE) は Block II バージョン (SA-5 〜 SA-10) に至って大幅に変更される。その推力は約680トン (約6,668,522ニュートン)。Block I バージョン (SA-1 〜 SA-4) に比べて実に31パーセントのパワーアップだ。 S-I は H-1エンジン (推力 約85トン=約833,565ニュートン) を8基束ねて強大な推力たたきだしている。推進剤は ケロシン (kerosene/燃料) と液体酸素 (LOX,liquid oxygen/酸化剤) を使用する二液式である。直径は約6.4m。 サターンI型ロケットの第二段 (SECOND STAGE) の推力 (Block II バージョン ) は約41トン (約402,073ニュートン)。推進剤は第一段と同じ二液式だが、燃料には液体水素 (liquid hydrogen) を、酸化剤には液体酸素 ( liquid oxygen) をそれぞれ使用している。 なお、SA-1 mission 〜 SA-4 mission の第二段目はダミーステージだった。 S-IU は S-IV の最上部に接続するリング状ユニットで、機上誘導やその他の自動制御を司る。直径約6.4m、高さ1m弱。サターン・ロケットの頭脳といえる。これについては Saturn V のS-IU を参照のこと。 |
Saturn Mission , / Launch Complex 34 / Launch Complex 37 Pad B / サターンI型ロケットを使用するサターンミッション (SA-1 〜 SA-10) は、LC-34 及び LC-37 Pad B から打ち上げられている。 LC-34 は サターン・ロケットの最初の 発射施設群 (発射台を含む複合体) で、SA-1 から SA-4 まで使用されたが、サターンI型ロケットが Block II バージョンに格上げされた SA-5 から LC-37 Pad B が使われるようになる。 |
SA-1 1961年10月27日、サターンI型ロケットがケープケネディー LC-34 から打ち上げられた。それは、サターンI型ロケットの初打ち上げであり、また LC-34 (発射台を含む複合体) のお披露目でもあった。ただ、予定通りとはいえ、第二段目 (S-IV ) は形だけのダミー・ステージであり、高度137km まで上昇した後 (地球周回軌道には乗らずに) 大西洋上に落下してミッションを終えている。 6枚のイメージは打ち上げまでの過程を順に追っている。各パート (ステージ) ごとに分けられて発射台まで運ばれたサターン・ロケットは、サービス・ストラクチャー によってランチャー (発射装置) 上に組み立てられ、打ち上げられた。 SA-2 SA-2 には NOSE CONE (ペイロード(*)) が搭載されていた。また、SA-2 及び SA-3 ミッションは 「Highwater」 と呼ばれるプロジェクトの一環でもあった。二段目 S-IV (ダミー) 及び S-V には 30,000 ガロン (95トン) のバラスト・ウォーター (安定性を保つための水) が積まれていたのだ。今回のミッションも S-IV はダミー・ステージであり、地球周回軌道には乗らずに終了。 (*) ペイロード: 打ち上げロケット以外の搭載物。ノーズ・コーン/カプセル。司令船や機械船などのモジュールの類。 SA-3 SA-1 及び SA-2 における推進剤の積載量は 281,000kg だったが、この SA-3 では満載されている。また、SA-5 (Block II) では S-IV (二段目) が実際に試される予定になっているが、その S-I (一段目) と S-IV (二段目) を切り離すための逆推進ロケットもテストされた。 次期 Vehicle である Saturn IB の開発には現実的なデータが必要なのである。 このミッションも S-IV はダミー・ステージで、地球周回軌道には乗らずに大西洋上に落下して終了する。 SA-4 Saturn I の S-I ステージ (一段目) は8個のH-1ロケット・エンジンで構成されているが、この構成の利点として、そのどれかがエンジンのカットオフタイミングを誤ったとしても他のエンジンのカットオフタイミングを調整することで S-I ステージ全体としての推力を適正に保てることがあげられる。SA-4 ミッションでは、これらを実証するために故意にエンジンに細工をしてみたが、予想通り、この調整システムが効果をあげて実験は成功した。 なお、SA-4 の打ち上げチェックアウト (54日) は Block I バージョンの最短記録であり、読み続けたカウントダウン (打ち上げの秒読み) の120分は同じく Block I の最長記録であった。 このミッションも地球周回軌道には乗らずに大西洋上に落下して終了したが、フォン・ブラウンのチームは、今回のミッションの成功により 第二ステージ (S-IV) を付加した 「二段式サターン」 が SA-5 以降 において実現することを確信した。 SA-1 〜 SA-4 と継続してきた打ち上げは、発射台 (LC-34 Pad) にかなりのダメージを与えており、その修復には 200,000ドル の経費と一ヶ月の期間を要することが判明した。 SA-5 Saturn I の最初の打ち上げは 1961年10月27日の SA-1 であるが、真に Saturn I の打ち上げと言えるのは SA-5 以降ではないだろうか。二段目の S-IV は もはやダミー・ステージではなく 確固たる推力を提供したからだ。 今回のミッションから Saturn I が改良著しい Block II バージョンとなる。 S-I (一段目) を構成する H-1 エンジンの推力アップ (31%の増加)、空力的安定を目指した8枚のフィンなど。 打ち上げ時のチェックアウトの手間 (要する時間) が増えたのは問題だが、ともかく、37,700ポンド (17トン) の人工衛星を地球周回軌道上 (到達高度785km) に投入してミッションは成功した。 なお、今までの打ち上げは LC-34 で行なわれていたが、SA-5 以降は、LC-37 Pad B に変更されている。 4枚のイメージは打ち上げまでの過程を順に追ったものだ。発射台まで運送 (空輸、陸送) された後、モビール・サービス・ストラクチャー によって組み立てられ、打ち上げが行なわれた。 SA-6 SA-7 SA-7(Saturn 7) は打ち上げ前の予期せぬ出来事で引っ掻き回されたミッションだったといえる。まず、打ち上げ約2ヶ月前の7月には第一段(FIRST STAGE、S-I)のエンジンに不具合が発見されて交換を余儀なくされた。さらに8月に入ると、フロリダ半島(ケープ・ケネディ)を突如襲ったハリケーンによって作業に支障をきたした。 SA-8 SA-9 SA-10 SA-10 は、最後の Saturn Mission に相応しい順調な仕上がりで打ち上げられた。これで4年半を費やした Saturn Mission は終了するが、この Saturn I 型ロケットに関わった NASA の技術者たちは同ロケットの性能を証明できたことを誇りに思うと同時に、早くもその視線は次期打ち上げロケット(Saturn IB)の開発に向けられていた。 |
- | Block I (SA-1) - (SA-4) |
Block II (SA-5) - (SA-10) |
Height (meters) | 50 | 58 |
Diameter (meters) | 6.40 | 6.40 |
Propellant Weight (kilograms) | 290,000 | 450,000 |
Total Weight at Liftoff (kilograms) | 430,000 | 515,750 |
Total Thrust (newtons) | 430,000 | 1st Stage 6,690,00 2d Stage 400,300 |
RF Links | 8 | 13 |
Telemetered Measurements | 560 | 1,180 |
Pad Time | 61 | 103 |