__ | SWS (Solar Wind Spectrometer),Apollo 15 | __ |
Solar Wind Spectrometer and Footprint (Bootprint) ,Apollo 15 Mission EVA |
太陽は帯電粒子のプラズマ(その95%以上は電子や陽子)を絶えず宇宙空間に放出している。これが太陽風である。地球の磁場(磁気圏の厚さ)が太陽側とその反対側とで4〜5倍の開きがあることや、太陽のフレア現象のときに起こる磁気嵐、あるいはオーロラの発生など、全て太陽風が地球の磁気圏や大気圏上層部に影響を及ぼした(捕らえられた)結果といえる。つまり、地球にあっては太陽風は地表まで到達出来ないのである。 それでは、月においてはどうだろうか。月にはごく僅かの大気が存在するが、それは地球のような規模ではなく、太陽風が月表面まで容易に到達出来てしまう。いわば、太陽風の観測には絶好の環境といえるのである。もっとも、月は地球の磁場の影響を少なからず受けているので、到達する太陽風が常に同じプラズマ流(粒子の密度・速度)であるとは考えにくい。実際のところ、それらは地球の磁場の影響如何によって2倍程度の開きがあったのだ。 この太陽風分光計(スペクトロメーター)による観測実験は、アポロ12号および15号でのみ行われている。なお、太陽風捕獲実験(Solar Wind Composition Experiment)も参照のこと。趣向が少々異なるが同じく太陽風に関わる実験である。 |
▲ End of SWS Apollo 15 Experiment ▲