__ Lunar Orbiter 5 TOP

__

本文中のリンクを同じウィンドウに開く (現) 本文中のリンクを新しいウィンドウに開く (切り替え)
 
Other Names
Lunar Orbiter-E
02907

Launch
August 1, 1967
(1967年8月1日)

Mission type
Lunar mapping and
high-resolution survey
mission

Imaged Moon
August 6-18, 1967

Elliptical lunar orbits
apolunes 6029/6066/4990km
perilunes 195/100/99Km

Launch vehicle
Atlas Agena D

Spacecraft
Length: 2m
Diameter: 1.5m
Dry mass: 385.60 kg
Power: Solar cell battery

 


The Lunar Orbiter Spacecraft

 

月面探査機 ルナ・オービター5号は、この計画の最後のミッションとなった。

ルナ・オービター計画本来の仕事は1号〜3号で達成されたので、4号以降は探査(撮影)範囲をより広げて月全体を見据えたうえで様々な地形やエリアを探査することになったのである。

5号のみにいえる特徴といえば、撮影対象のサイト数が69に増大したことである。 表側は45サイト、裏側も24サイトとなり、4号では不十分だった月の裏側の撮影についても万全を期した。

69のサイトの中には、アポロ計画のランディング・サイト、サーベイヤのランディング・サイト、科学的にみて興味深いサイトなどが含まれていて、いくつかのサイトについては撮影対象から外したり、より重要な目的に変更されたりもした。

但し、それまでのミッションで行われてきた第二の任務、すなわち、月の放射能レベルやマイクロ流星体の衝突データなど、月環境に関する調査については従来通りである。

月面の写真撮影・観測は孫衛星となって月周回軌道上から行ない、その軌道設定 (計算) には太陽とカノープスの位置を見据えて安定させるシステムを用いる、、、これも1号〜4号と同様である。

そして5号は、1967年8月6日〜18日にかけて活発な写真撮影を敢行し、3タイプの楕円軌道上から50系統の写真を合計174枚撮影し、1967年8月27日から指向性と無指向性のアンテナからなる S-band システムを利用して地球に撮影データを送信し始めた。

任務を終えた5号は、後に、司令に従って月面 (2.79 degrees S latitude, 83 degrees W) に衝突し作動を停止した。

Cameras

ルナ・オービター1号〜5号は共通の写真撮影システムを使用していた。 そのシステムとは、カメラ、フィルム、地球へデータを転送するためのデータ読み出しデバイスなどを、気圧や熱の問題を考慮したコンテナに収納したものだ。 このシステムに含まれる2台のカメラは、70mmフィルムと 80mm/610mmレンズを使い、絞り 5.6 (固定)、シャッタースピード 0.001/0.02/0.04秒で、同一の目標地点を異なる解像度 (中/高) で同時に撮影できる。

1号〜5号を通して撮影されたハイクォリティーな月面写真は実に1654枚。そのうちの840枚は、1号〜3号によってアポロ計画のランディング・サイトを決する目的で撮影された。4号〜5号によって撮影された残りの814枚は、月の表側が703枚、裏側が105枚、地球が6枚で、1号〜3号に比べ より広い範囲を撮影対象にしている。

Copernicus crater

大規模な光条 (Bright-rays) で有名なコペルニクス・クレーター (Latitude:9.7 N 、Longitude:20.1 W、直径約107km。) の内部をクローズアップ撮影したものである。 注目すべきは、中央のピークと内壁のテラス (段地) 構造だ。

Secondary craters, Copernicus

クレーターから噴出した物質が別のクレーターを造ることを Secondary Craters (二次的クレーター) と呼んでいる。 その格好な例がイメージ中の連鎖クレーター群である。

Tycho crater

ティコは 大規模クレーターが連なるサザン・ハイランド (月面の南部高地) に位置するクレーターで、月の表側ではコペルニクスに次ぐ知名度である。Latitude:43.4 S、Longitude:11.1 W、直径は約102km。コペルニクス同様、大規模な光条 (Bright-Rays) を放つことで知られている。

アポロ17号のランディング・サイトから約2000kmの距離にあるティコ・クレーターは、衝撃によって造られたこのサイズのクレーターとしては極めて新しい部類に入ると考えられている。ティコを造ったとされる衝撃が、月の表側の広い範囲 (17号のランディング・サイトも無関係ではないだろう) に物質をばらまいたとすると、17号のランディング・サイトで採取したサンプルから、ティコを造ったとされる衝撃の年代を推定することが出来るはずである、、、実際に測定してみると、衝撃が起こった年代は今から約1億年前のようだ。

SF作品の 「2001年宇宙の旅 (第2部TMA1)」 は ティコ・クレーターが舞台となっている。ここで、ティコ磁気異常1号 (TMA1)、つまり、ティコ・モノリス が発見されるのである。なお、クラビウス・クレーター (Latitude:58.8 S、Longitude:14.1 W、直径約245km) にある 月面基地 は このティコから数百マイルほど離れた場所にある (ことになっている)。


Alphonsus crater

このイメージはアルフォンスス・クレーター (Latitude:13.7 S、Longitude:3.2 W、直径約108km) の西側の部分のクローズアップである。この近くには連鎖クレーターで有名な Davy (crater chain) がある。 ルナ・オービター4号アポロ12号も同クレーターを撮影している。

Gassendi crater

Gassendi (Latitude:17.6 S、Longitude:40.1 W) は、Mare Humorum Basin の北の端にある直径101kmのクレーターである。クレーター中央のピーク付近が、アポロ17号のランディング・サイトの候補になっていたこともある。

なお、Gassendi はアポロ16号でも撮影されている。



End of Lunar Orbiter 5 TOP

__ Reference
National Aeronautics and Space Administration (NASA)
Kennedy Space Center (KSC)
Jet Propulsion Laboratory (JPL)
Goddard Space Flight Center (GSFC)
Johnson Space Center JSC Home Page (JSC)
National Space Science Data Center (NSSDC)
American Astronomical Society (AAS)
CHECKOUT and LAUNCH CONTROL SYSTEM PROJECT (CLCS)
Russian Rockets (1)-(9)

_ Writer
masaakix yokohama japan
E-Mail
admin@masaakix.interlink.or.jp
Web site
http://www.masaakix.interlink.or.jp/

著作権について