__ | Cape , Launch Complex , Pad (All-in-one) _blank | __ |
| Cape Lc Pad TOP | Cape | LC-34 | LC-37 AB | LC-39 AB | List | Cape Lc Pad ALL |
Cape Canaveral (Cape Kennedy) and vicinity , / Plan 1963 / 1967 / フロリダ半島の大西洋側に位置する Cape Canaveral (ケープカナベラル)(※1) は、もともとは、野生動植物(※2) が生息する風光明媚な 「岬」 にすぎなかったが、大規模な整地を施し、諸々の施設を建設し(※3)、徐々に米国の宇宙計画のメッカとなっていった。 メカニカルな宇宙基地を、美しいビーチとバナナリバー (Banana River) が取り囲んでいるが、アポロは、そこを 見下ろすように 月を目指していったのである (感無量)。 ----- (※2) ガラガラ蛇やアリゲーター (アメリカ鰐) など、人間にとっては有り難くない生物も生息していたようだ。 (※3) 当初のプラン (1963年) では、Launch Complex 39 (発射台を含む複合体 39) は その発射台を Pad A、Pad B、Pad C とする計画だったようだが、実際には Pad C が出現することはなかった。 |
Cape 1950 |
Cape 1958 |
KSC Area |
KSC Area2 |
LC-34 , / AS-202 / SA-4 / Master plan / AS-205 Apollo-7 / LC-34 は サターン・ロケット 用の最初の発射施設群 (発射台を含む複合体) で、1961年5月頃から機能しはじめた。同年10月27日の記念すべき SA-1 (Saturn 1) mission を皮切りに SA-4 (Saturn 4) まで続いたが、SA-5(Saturn 5) 以降は LC-37 Pad B が注目を浴びることになる。 その後、アポロ7号 による 「快挙(アポロ計画初の有人飛行)」 を演出したりもしたが、すでに、表舞台は LC-39 Pad A/B へと移行しはじめていた。 LC-34 Launcher , support arms and hold-down arms and flame deflector ランチャー (発射装置) に固定された多数のアーム (hold-down arms, support arms) でサターンを支える情景には独特の雰囲気があり、例えば、SA-1 (Saturn 1) mission のこの絵 などは大層な迫力だ。 フレーム・デフレクター (flame deflector) は、発射時のロケットが噴出する炎や熱及びプレッシャー等の、その進行方向 (角度) を調整することで悪影響を回避するものである。実際の効果を得るためには 「逃がす角度」 が重要であり、開発者たちもその角度設定で試行錯誤している。 LC-39 flame deflector here LC-34 , / Service structure / drawing / SA-1 mission service structure // LC-34 では、モジュールやサターン・ロケットは各パートごとに分けて運搬され、サービス・ストラクチャーで組み立てられることになる。上イメージの右2枚は SA-1 ミッション で打ち上げられた サターン1型ロケット の組み立て現場の様子である。 ロケットの打ち上げ制御は、ドーム型の ブロック・ハウス (Blockhouse) が担当するが、LC-37 や LC-39 の管制センター (LCC /Launch Control Center) のような規模はない。 |
Launch Complex 37 , / Plan / Under construction / PadA PadB / LC-37 は LC-34 の後を引き継ぐ形で誕生したサターン・ロケット用の発射施設群 (発射台を含む複合体 37) である。場所としては LC-34 の隣に位置するが、規模は LC-34 の約三倍。完成したのは 1963年 である。 ここの Launch Pad (発射台) のランチャー (発射装置) も固定式で、モビール・サービス・ストラクチャー (移動式のサービス・ストラクチャー) によって、「現場」 で、組み立て・取り付けが行われる。 打ち上げの制御は、両発射台 (Pad A、Pad B) から等距離にある (正三角形を形作る) ドーム型の管制センター (Launch Control Center) が行う。見た目は LC-34 のブロック・ハウス (Blockhouse) に酷似しているが、内容や規模はこちらのほうが遥かに上だ。その強固な造りは、強風・爆風あるいは爆発事故等の非常事態にも耐えうる強度があり、設備面でも充実している。 / Pad A Test / Pad B SA-5 / Pad B SA-7 / Pad B AS-204 Apollo-5 / SA-4 (Saturn 4) ミッションまでは LC-34 が使用されたが、1964年1月29日の SA-5 (Saturn 5) では LC-37 Pad B が使われ、それは、1965年7月30日の SA-10 (Saturn 10) まで続く。なお、1968年1月22日の アポロ5号 (Saturn 1B /無人) でも LC-37 Pad B が使われている。 |
LC-39PadA , / Plan / AS-501 Apollo-4 / AS-503 Apollo-8 / AS-506 Apollo-11 / 1965年に 完成 した LC-39 (発射台を含む複合体 39) の Pad A はアポロ計画を担った発射台である。この発射台なしには サターンV 型ロケット の打ち上げは考えられなかったからだ。1967年11月9日の アポロ4号 で目覚め、その後、6号、8号、9号、(10号は LC-39 Pad B)、11号、12号、13号、14号、15号、16号、17号 と、有名なミッションの殆どに関わっている。 LC-39 Pad A/Pad B は、LC-34 や LC-37 Pad A/Pad B とは異なり モビール・ランチャー (Mobile Launcher、移動式の発射装置) が使用されている。 Pad A construction , / July 1964 / September 1964 / November 1964 / January 1965 / LC-39 Pad A の建設は 1964年に着工し、翌年の1965年に終了 (完成) した。上イメージは工事の進行状況をとらえている。 上述 したように、LC-39 (発射台を含む複合体 39) は、プラン上 (1963年) では、Pad A、Pad B、Pad C のスリーパッド (3つの発射台) 構想だったようだが、実際には Pad C は出現しなかった。 |
Launch Complex 39 Pad B , AS-505/Apollo-10 mission (May 18,1969 launch) LC-39 (発射台を含む複合体 39) の Pad B はアポロ10号の打ち上げに関わった発射台である。アポロ10号 は、着陸及び月面船外活動を除けば アポロ11号 と殆ど同じであり、人類初の月面着陸を 「お膳立てした」 ミッションと位置付けられる。 |
LC-39 , / Sketch of VAB / Cutaway view of VAB / VAB and Mobile Launcher / VAB (Vehicle Assembly Building) は、モジュール及びサターン・ロケットの組み立てや モビール・ランチャー (Mobile Launcher、移動式の発射装置) への取り付けを行うビルディングで、ここから、モビール・ランチャーごと クローラー・トランスポーター (運搬装置) に載せて Launch Pad (発射台) へと運んでいく。 VAB には、ロケットの打ち上げをコントロールする LCC (Launch Control Center) が隣接している。 |
LC-39 , Launch Control Center , / Sketch / Under construction / Model / LCC (Launch Control Center) はロケットの打ち上げを司る現地の管制センターで、VAB (Vehicle Assembly Building) に隣接している。LC-34 のブロック・ハウス (Blockhouse) や LC-37 の Launch Control Center の発展型である。 建物自体もかなり堅固だが、視聴覚の見地からも数々の工夫がなされており、さらに爆発事故等の緊急事態には窓のシャッターを閉じてシェルター化してしまうなど、安全性にも配慮が行き届いている。 |
Mobile Launcher, Flame deflector, Hold-Down Arms, Tail Service Masts |
The mobile launcher , / Sketch / Construction / Transport / Hold-down arms / LC-34 や LC-37 におけるモジュール及びロケットは、固定されたランチャー (発射装置) の傍らでサービス・ストラクチャーによって組み立て・設置されるが、一方 LC-39 におけるそれらは、VAB (Vehicle Assembly Building) で、組み立てやランチャーへの取り付けが行われ、その後 クローラー・トランスポーター (運搬装置) によってランチャーごと所定の発射台へと運ばれていく。 これがつまりモビール・ランチャー (移動式の発射装置) である。 モビール・ランチャーの中心部分には高速エレベーターが備わっていて、作業員や飛行士などの上下移動を容易にしている。 / Flame Deflector / Mobile launcher / Hold-down arms / Tail Service Mast / フレーム・デフレクター (flame deflector) は、打ち上げ時のサターンロケットが噴出した炎や熱の進行方向 (角度) を調整する仕組み (装置) である。LC-39 用のそれは、縦29m x 横15m x 高さ13m と以前よりスケールアップしているが、原理的には LC-34 で使用されたもの と同じである。炎や熱を逃がす角度を誤ると逆効果となるので開発には苦労したようだ。 ホールド・ダウン・アーム (Hold-Down Arms) は、サターン・ロケットを底部で支える装置で、90度間隔で4台設置されている。その役目は、(1) 組み立て・運搬時から打ち上げ前までサターン・ロケットをホールドすることであり (2) 打ち上げ時、ロケット・エンジン点火からフルスラスト (最大推力) までの間(*)、サターン・ロケットを発射装置に繋ぎ止めておくことである。以上、相当な強度を要求される装置であるが、実際のサイズは予想外に小さい。 (*) フルスラスト (最大推力) 状態になると自動的にホールド・ダウン・アームがサターン・ロケットを解き放つ → 離陸する。 テール・サービス・マスト (Tail Service Mast) は、サターンV型ロケット第一段目の 推進剤及び電気系統に関与する装置である。離陸時は邪魔にならないように首を持ち上げて収納される (打ち上げシーンで必ずといっていいほど目にする装置だ)。 |
The Crawler-Transporter , / Plan / Construction / Ready for service / Schematic / アポロ (宇宙船、サターン・ロケット) を ランチャー (発射装置) もろとも所定の場所に運んでしまう この巨大なクローラー・トランスポーター (運搬装置) は、野球場の内野部分がすっぽり入ってしまうほどの 「台」 を最上部に持ち、その駆動部分は さながら重戦車を4台 (従ってキャタピラは 4x2=8) あてがった格好となっている。 「巨大」 という形容をほしいままにした サターン・ロケットも、まさに 足をすくわれた感じである。尋常でない様を数値で再確認すると、重量:約2,700トン、2,750馬力のディーゼル・エンジン x2 となる。 |
Mission | Launch Vehicle | Launch (Date-Time) | Launch Complex | Image |
SA-1 (Saturn 1) Saturn mission ↓ |
Saturn I -Block I |
October 27,1961; 10:06 a.m. (1961年10月27日午前10時6分) |
Launch Complex 34 LC-34初使用 |
Image |
SA-2 (Saturn 2) | Saturn I -Block I |
April 25,1962; 09:00:34 a.m. EST (1962年4月25日午前9時34秒) |
Launch Complex 34 | - |
SA-3 (Saturn 3) | Saturn I -Block I |
November 25,1962 (1962年11月25日) |
Launch Complex 34 | - |
SA-4 (Saturn 4) | Saturn I -Block I |
March 28,1963; 03:11:55 p.m. EST (1963年3月28日午前11時55分) |
Launch Complex 34 | - |
SA-5 (Saturn 5) (地球周回軌道に 人工衛星を投入) |
Saturn I -Block II |
January 29,1964; 11:25:01 a.m. EST (1964年1月29日午前11時25分1秒) |
Launch Complex 37 Pad B LC-37初使用 |
- |
SA-6 (Saturn 6) | Saturn I -Block II |
May 28,1964 (1964年5月28日) |
Launch Complex 37 Pad B | - |
SA-7 (Saturn 7) | Saturn I -Block II |
September 18,1964 (1964年9月18日) |
Launch Complex 37 Pad B | Image |
SA-8 (Saturn 8) | Saturn I -Block II |
May 25,1965 (1965年5月25日) |
Launch Complex 37 Pad B | Image |
SA-9 (Saturn 9) | Saturn I -Block II |
February 16,1965 (1965年2月16日) |
Launch Complex 37 Pad B | - |
SA-10 (Saturn 10) | Saturn I -Block II |
July 30,1965 (1965年7月30日) |
Launch Complex 37 Pad B | - |
AS-201 Apollo Saturn ↓ |
Saturn IB | February 26,1966; 11:12:01 a.m. EST (1966年2月26日午前11時12分1秒) |
Launch Complex 34 | Image |
AS-202 | Saturn IB | August 25,1966; 1:15:32 p.m. EDT (1966年8月25日午後1時15分32秒) |
Launch Complex 34 | Image |
AS-203 | Saturn IB | July 5,1966; 10:53:17 a.m. EDT (1966年7月5日午前10時53分17秒) |
Launch Complex 37 Pad B | Image |
AS-204/Apollo 1 有人の予定だった 打ち上げ中止 |
Saturn IB IB型使用停止 |
January 27,1967 /Fire (1967年1月27日、火災死亡事故発生) |
Launch Complex 34 | - |
AS-501/Apollo 4 無人地球周回 |
Saturn V V型初打ち上げ |
November 9,1967; 07:00:01 a.m. EST (1967年11月9日午前7時1秒) |
Launch Complex 39 Pad A LC-39初使用 |
Image |
AS-204/Apollo 5 無人地球周回 |
Saturn IB IB型使用再開 |
January 22,1968; 05:48:08 p.m. EST (1968年1月22日午後5時48分8秒) |
Launch Complex 37 Pad B | Image |
AS-502/Apollo 6 無人地球周回 |
Saturn V | April 4,1968; 07:00:01 a.m. EST (1968年4月4日午前7時1秒) |
Launch Complex 39 Pad A | Image |
AS-205/Apollo 7 有人地球周回 アポロ計画初 |
Saturn IB | October 11,1968; 11:02:45 a.m. EST (1968年10月11日午前11時2分45秒) |
Launch Complex 34 | Image |
AS-503/Apollo 8 有人月周回 人類初 |
Saturn V | December 21,1968; 07:51:00 a.m. EST (1968年12月21日午前7時51分) |
Launch Complex 39 Pad A | Image |
AS-504/Apollo 9 有人地球周回 |
Saturn V | March 3,1969; 11:00:00 a.m. EST (1969年3月3日午前11時) |
Launch Complex 39 Pad A | Image |
AS-505/Apollo 10 有人月周回/降下 |
Saturn V | May 18,1969; 12:49:00 a.m. EDT (1969年5月18日午前12時49分) |
Launch Complex 39 Pad B Pad Bを使用 |
Image |
AS-506/Apollo 11 有人月周回/着陸 人類初 |
Saturn V | July 16,1969; 08:32:00 a.m. EST (1969年7月16日午前8時32分) |
Launch Complex 39 Pad A | Image |
AS-507/Apollo 12 有人月周回/着陸 |
Saturn V | November 14,1969; 11:22:00 a.m. EST (1969年11月14日午前11時22分) |
Launch Complex 39 Pad A | Image |
AS-508/Apollo 13 有人月周回 事故で着陸中止 |
Saturn V | April 11,1970; 02:13:00 p.m. EST (1970年4月11日午後2時13分) April 11,1970; 13:13:00 CTS (1970年4月11日13時13分) |
Launch Cmplex 39 Pad A | Image |
AS-509/Apollo 14 有人月周回/着陸 |
Saturn V | January 31,1971; 04:03:02 p.m. EST (1971年1月31日午後4時3分2秒) |
Launch Complex 39 Pad A | Image |
AS-510/Apollo 15 有人月周回/着陸 |
Saturn V | July 26,1971; 09:34:00 a.m. EST (1971年7月26日午前9時34分) |
Launch Complex 39 Pad A | Image |
AS-511/Apollo 16 有人月周回/着陸 |
Saturn V | April 16,1972; 12:54:00 p.m. EST (1972年4月16日午後12時54分) |
Launch Complex 39 Pad A | Image |
AS-512/Apollo 17 有人月周回/着陸 |
Saturn V | December 7,1972; 12:33:00 a.m. EST (1972年12月7日午前12時33分) |
Launch Complex 39 Pad A | Image |
※ 用語については Apollo Terms を、各ミッションのクルーについては Apollo crew を参照のこと。 |
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